こんにちは!基板・実装・サイトウ★です。
「リワーク」という言葉、電子部品を製造されている皆さんにとっては馴染み深いものかもしれません。
ですが、「簡単な修正作業でしょ?」と軽く見られることも、正直あります。
実際の現場では、リワークは**製品の信頼性を左右する“最終工程”**ともいえる繊細な作業。今回は、基板リワークの重要性と、それを支える技術についてお話しします。
リワークとは?
「リワーク(Rework)」とは、製造途中や出荷前に見つかった不具合、あるいは設計変更などに対応するために、部品を一度取り外し、再実装する作業です。
言葉だけ聞くと簡単に聞こえるかもしれませんが、実際には基板や部品へのダメージを最小限に抑えるための高度な技術が求められます。
なぜ「リワーク技術」が重要なのか?
近年、基板設計の高密度化が進み、0402や0603などの超小型チップ部品が主流になっています。これらの部品をリワークするには、正確な温度管理、繊細なピンセット操作、絶妙なタイミングが必要です。
もしこれらが少しでもズレれば、
はんだクラック
パッドの剥がれ
見えない内部不良
といったトラブルの原因になります。
つまり、リワークは「やり直し」ではなく、一発勝負の高度な技術作業なんです。
リワークのカギは「再現性」と「判断力」
リワークを成功させるには、「この条件でこの部品を処理するなら、どうすべきか」という経験値に基づいた判断が欠かせません。
当社では、現場で蓄積されたノウハウを元に、部品ごとの最適な温度プロファイルや加熱方法を導き出しています。これは、マニュアルだけでは対応しきれない、“経験の集積”とも言えるものです。
そしてなにより、**誰が作業しても同じ仕上がりを出せる「再現性」**を追求しています。これは、少人数でも高品質な作業を安定して提供するために欠かせない要素です。
「手は抜かず、でもやりすぎない」職人技
リワーク作業で大切なのは、「ちょうどいい加減」です。熱をかけすぎても、足りなくてもダメ。部品の形や基板の厚みによって、その“ちょうど良さ”は変わります。
シナノセイケンでは、「無理に戻す」のではなく、「自然に戻す」ような感覚で、基板や部品に余計な負荷をかけないリワークを行っています。これが、お客様から“安心して任せられる”と言っていただける理由のひとつです。
まとめ
リワークは単なる「修理」ではなく、製品の完成度を引き上げるための重要な工程です。
それだけに、技術だけでなく判断力や経験がものを言います。
「この基板、リワークできるかな?」「ちょっと厄介な実装ミス、どうにかなる?」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
製品にとって一番良い方法を、私たちが一緒に考えます。
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